母の3回忌と父の1周忌の法事で実家に帰ってきました。遠くの親類も出席してくださり、両親ともに喜んでいることでしょう。
法事の前後に住人のいない実家に行ってきました。

画像は冷蔵庫につけられた錠前です。母は糖尿病だったせいか、やたらとお腹をすかせるのだそうです。食事指導を受けていても、勝手に冷蔵庫を開けていろんな食品を食べようとするのだそうです。まだ調理していない材料も袋を破って食べようとした形跡が残っていたそうです。当時のヘルパーさんたちが困って冷蔵庫に鍵を取り付けました。本来は「自分の台所」なのに、料理が好きで1日に何時間も過ごした場所なのに、何も勝手にできなくなってしまった「自分の台所」。悲しいですが、こうするよりしょうがありませんでした。
もう1枚は、庭に面したガラス戸に取り付けられた鍵です。

どこへ行きたいのか、母はすぐ外へ出歩きたがったそうですが、悲しいかな帰り道がわからなくなります。徘徊を防ぐために外へ出られそうな個所にはすべて、内側から錠前を取り付けました。庭へ出る戸は、元気なころの母が洗濯物を干すためによく出入りしていたガラス戸ですが、
認知症を発症した後、家で過ごした5年くらいの間、このガラス戸が開くことはありませんでした。
母が亡くなって2年たちますが、実家には
認知症患者を自宅介護していた形跡が残っています。いろんなことを思い出させてくれます。